RPAとは、ヒトが対応しているパソコン上の作業を代替をする「ロボット」を開発・運用するためのツールです。
ロボット開発といっても、専門的なスキルを持ち合わせていなくとも、自社内で構築・修正することが可能です。
(参考:RPAとは?スモールスタートで始める導入のポイント)
RPAは業務を自動化するツールではありますが、すべての業務を代替できるものではありません。では、このRPAで「できること」とは何なのでしょうか?
RPAが得意するとする業務
RPAが得意とする業務(代替が可能な業務)のポイントは3点です。
ポイント①:情報が電子化されているもの
ポイント②:一定のルールに従い、繰り返し行う定型的な業務
ポイント③:業務が標準化され、判断ルールが明確になっているもの
「一定の手順が決まっている定型業務」をRPAが対応する形へ置き換えるというのが基本的な活用方法です。
逆に、下記のような状態ではRPA化を進めることができません。
・情報(データ)が「紙面上」にしかない
・ルールが毎月変更されたり、登録方法が毎回違う
・部署や商品によって判断ルールが異なり、データを見ながら登録ルールを上司に確認する必要がある
RPA(ロボット)は判断することができないため、命令されている操作については、指定されている通りに正確に何度でも実行することが可能ですが、命令されている操作以外の要素が入ってくると判断ができず実行できなくなります。
現状、RPAが得意とする業務のポイント①~③の業務を見い出せない場合はRPA導入の前に、まずは紙面情報のデータ化や業務の可視化を実施しましょう。業務の徹底的な標準化・定型化を行ったうえで、業務量の多い業務をRPA化することをお勧めします。
RPAでできること
RPAが得意とする業務の中でも、RPAで「できること」というのは、概ね下記4パターンの組み合わせになります。
例:「Aサイト」から「Bデータ」をダウンロード
【パターン②】システム登録
例:「Aデータ」から「Bシステム」に登録し、完了メールを「C宛」に送付
【パターン③】情報抽出
例:「Aサイト」から「B情報」を抽出し、「Cファイル」に保存
【パターン④】転記
例:「Aファイル」から「Bファイル」へ転記
上記4つのパターンを組み合わせることで、ヒトが対応している業務を、RPAにてロボットを開発し代替することが可能になるのです。
RPAは、全ての業務を自動化することができる万能ツールではありません。ただRPAを導入すればいいわけではなく、RPAでできること・得意分野をしっかりと理解することが、結果としてRPAの最大限の活用や生産性の高い業務フローの組み立てにつながります。
RPAの自社への導入や開発促進を検討している企業は、まずRPAの「できること」をしっかりと理解することが大切です。
(参考:RPAコンサルティング)
RPAでロボットを開発する際の、正しい業務選定や開発優先順位の付け方については下記コンテンツをご覧ください。
いまさら聞けない
正しいRPAの業務選定と優先順位のつけ方