DX推進において、システム導入をするケースは多くあります。その際は、必ず導入前に下記2点が必須となります。
(参考:バックオフィスのDX推進に必要なこととは)
①現状の可視化
②業務整理・断捨離
今の業務をそのままシステム化するのではなく、改めて見直し、不要なものを捨ててからシステム導入へ進まなければなりません。
導入を急ぐあまり、現状業務の洗い出し・見直しが足りていない状態であった場合、結果として不要な業務が残ったり作業が増えたり、管理すべきシステムが増えたりするといった落とし穴に陥ります。
まずは、DXを始めるその前に行うべきことと、そこにある落とし穴を理解しましょう。
バックオフィスDXのよくある落とし穴
バックオフィスにおけるDXには、下記のような落とし穴があります。
■業務の断捨離が足りていないケース
・その作業を「なぜ行っているのか?」を理解できていない業務が残っている
・その業務に必要な項目・データが明確になっていない状態のため、次々に項目が増えていく
■業務体系の整理をやりきれていないケース
・気づけば複数部署で同じような業務を重複して行っている
・過去の業務やシステムのためのルールが残っている
・システムを使っているのに、承認ルートが変わっていない
■データの統一がされていないケース
・システムごとにIDとなる項目が違っているため、結局Excelで突合作業を行っている
・システムごとに「命名規則」が統一されていないため、同じ項目において全角・半角・大文字・小文字が混在し、同一項目と認識できない
このようなケースの場合、DXの効果を最大限発揮できなくなってしまいます。そのため、DXをする前に「現状の可視化」と「業務整理・断捨離」が必要になります。
(参考:業務改善の成功の鍵となる業務可視化のキホンシリーズ①業務棚卸)
効果的なDX化のために
「システムを導入してDXを推進しているはずなのに、生産性が上がらない」という場合の多くは、導入手前の可視化・整理が足りていないことに原因があります。
複雑な給与体系や勤務体系・精算方法・社内ルールなどが残存したままシステムやツールを導入しても、結果として複雑な運用は残り利用が定着しない一方で、運用コストが増大するといった事態につながります。
バックオフィス部門の業務は定型業務が多いため、DX化の第一歩として着手しやすい領域です。だからといって、現状の可視化などの事前準備なしに進められるものではありません。
DX化の陥りやすい落とし穴に陥らないために、現状の可視化・見直しを徹底的に行い、効果的なDX化を目指しましょう。
今回ご紹介した「バックオフィスのDX化に際して注意が必要な落とし穴」の詳細は下記資料よりご覧いただけます。