「BPR」とは?
「BPR」は「業務改善」や「DX」とはどう違うのでしょうか?
BPRは「ビジネスプロセス・リエンジニアリング」の略で、「コスト、品質、サービス、スピードのような、重大で現代的なパフォーマンス基準を劇的に改善するために、ビジネス・プロセスを根本的に考え直し、抜本的にそれをデザインし直すこと」と定義されます。
(参考:民間企業等における効率化方策等(業務改革(BPR))の国の行政組織への導入に関する調査研究 経産省(2018))
つまり、業務そのものを直接的に改善するのではなく、業務フローや情報の流れ、組織体制等を再構築することによる業務改革であると言えます。
なぜBPRが必要?
BPRの必要性は、一言で言えば「全体最適と柔軟性のため」です。
事業や組織が拡大するにつれて、初めは理路整然としていた業務フローや組織体系も次第に複雑化していきます。
既存業務につぎ足すような形で業務が拡大していくと、誰も気づかないまま(あるいは感じていながらも)最適なフローから逸脱してしまいがちです。
また、各部署単位、あるいは個人単位等の狭い範囲で業務改善を行った結果、知らず知らずのうちにかえって全体の生産性を下げてしまうこともあります。
そのため、時として個々の業務改善を重ねるのではなく”全体最適”を前提とした抜本的な業務改革が必要となるのです。
そして、デジタル技術の急速な発展や外部環境の絶え間ない変化などもBPRが必要になる理由のひとつです。それらによりビジネスモデルや働き方の変革が誘発されやすくなり、ビジネスプロセスへ柔軟に反映させること求められるからです。
たとえば、コロナ禍初期においてリモートワークへの切り替え判断やその対応速度が企業経営に大きな影響を与えたことは記憶に新しいでしょう。
BPRはどう進める?
BPRを進める際は、以下のような流れをおすすめいたします。
①:ゴール設定
・目的/目標を設定
・対象となる業務範囲を設定
(参考:成功する業務改善の進め方とは)
②:現状把握
・業務可視化を実施
(参考:ITコンサルタントから見た業務可視化のポイント)
③:設計
・あるべき姿を策定
・実施施策を具体化
(参考:As-Is から To-Be への挑戦!新業務フローの構築方法とは)
④:実施
・事前周知、説明
・業務フロー、組織体系等を変更する
⑤:モニタリング・評価 → また①へ戻る
・効果測定の実施
・フィードバックの確認
今日から始めるBPR
BPRは一般的な業務改善と比べて多くのリソースを要します。
だからといって二の足を踏んでいては企業の競争優位性を揺るがしかねません。
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