なぜRPA導入の失敗に陥ってしまうのか
PC上での単純業務を自動化させ、ヒトの代わりに処理をするのがRPAです。日本においては、少子化が進み労働人口が減少している中で、新たな働き手としてRPAを利用するのも一つの選択です。
また、DXを推進していく第一歩としてもRPAは非常に有効なソリューションとも言われています。定型的な処理が多い間接部門の業務と相性がいいので、業務効率化や生産性向上のために導入している企業は多くあり、その効果を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
もちろん、上手く活用することができればその効果を発揮するRPAですが、
・一度導入したものの断念してしまった
・その効果を得られなかった
と導入失敗に陥った企業は少なくありません。
なぜRPAの導入はこのような失敗に陥ってしまうのでしょうか?
(参考:9割が失敗!RPA導入成功のための最初の一歩とは)
RPA導入時の壁
RPAのトライアルを実施した企業やRPAを導入している企業を対象に、RPA導入時における課題についてキーマンズネットがアンケートで調査したところ、最も多く票を集めたのが「RPAロボットの開発スキルを持った人がいない」というものでした。
これは過去のアンケート調査でも同様の結果となっており、依然としてRPA人材の育成はRPA導入時における大きな障壁として立ちはだかっています。
出典:キーマンズネット「RPA離脱企業はここでハマった 「業務自動化しくじり企業」から学ぶ次善策」(2021年11月04日)
RPA人材の必要性
社内でRPAを開発できる人材がいないがために、RPAロボットの開発を外部に委託するという手段をとる企業も存在しています。
しかし、外部委託はコストがかかるのはもちろんのこと、エラーに対する即時対応や社内活用範囲の拡大が難しくなり、新たなロボットを開発するとなるとさらにコストが膨らむという悪循環にも陥ります。
最悪の場合、委託先の担当者が退職されたり異動されたりすると、誰も利用方法が分からないロボットが存在するだけ…という状態になる可能性もあります。
また、開発できる人材がいたとしても、そのスキルを持っていないことには、RPAの展開の幅も狭くなり、導入効果の高い業務へのRPA導入を断念せざるを得なくなる可能性もあります。
これらのような状態だと、RPAの導入効果を出すことは難しくなるでしょう。
RPAの良さの一つが「自分たちの業務を自分たちの手で自分たちのタイミングで改善することができる」ことです。
RPAの効果を最大限に発揮させるのであれば、業務を一番理解している社内の人間がRPAを運用できる状態が望ましいと言えます。そのためのRPA人材の育成には力を入れるべきです。
(人材育成の詳細はコチラ:RPA開発スキルの習得方法はスモールスタートスモールサクセス)
RPAを活用していくために
RPA活用の課題は、RPA人材の不足だけではありません。課題に対して念入りな対策をとることで失敗を回避し、RPA導入を成功に導くことができるはずです。
これはRPAツールに限った話ではありませんが、課題を面倒事として何も実施しないか、それを乗り越えるかで結果は大きく変わります。課題を乗り越えた先に得られるものは必ずあるはずなので、ぜひ自社に適したRPA導入の形を導き出してみてください。
下記資料では、RPA導入事例3件と、RPA導入を進める中で見えてきた「RPAを活用するための3つの必要事項」をご紹介しています。ぜひご覧ください。