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2023.01.11

2022年から見た「DXをドライブさせる3つの発想」

【DX推進のポイント①】脱「業務に合わせたシステム」の発想

代表的なバックオフィス部門である人事や経理は、自社独自のビジネスモデルを運用するフロントオフィスに比べて法改正の対応にも影響されるため、ビジネスモデルや業種に左右されない共通の帳票や資料作成などの業務比率が高いことが特徴として挙げられます。つまり、会社が違っても大半の業務は共通化しやすいともいえます。

その一方で、DXの手段であるシステム導入になると、「自社の業務に有益なシステムは?」という自社独自の発想になりがちです。そして、時間をかけてシステムを選定し、コストやリソースを割いて自社用にカスタマイズすることが主流とされてきました。

しかし、DXを早期に推進することが求められる昨今では、「業務にあわせたシステム導入」ではなく、「システムにあわせた業務転換」という考え方に変化しつつあります。バックオフィス向けのシステムにおいては、UIや設定条件からオプション、コストの違いはありますが、基本となる機能に大きな差異はありません。

つまり、システムの選択自体がDXの成否を左右するのではなく、いかに早くシステムに順応し、使いこなせる状態にできるかが重要になります。このように、システムに適応した業務転換を図ることが、結果としてDXを推進する自社独自のバックオフィスにつながるのです。(参考:バックオフィスのDX推進に必要なこととは

【DX推進のポイント②】小さく変化を起こすスモールサクセス発想

DXを進めていく上で、総論賛成、各論反対のように実際の実務として進めていく際に、現場への協力意識の醸成などが課題の1つとして挙げられます。

この課題解消をするために有効なのがスモールサクセスです。これは「〇〇ができた」という小さな成功体験を通じて、自らの手で変化を起こせることを認識してもらうことです。現状とかけ離れた大きな変革を求めるのではなく、まずは小さく身近な変化を生むことを重要視する発想といえます。

もちろんトップダウンによるDXの方向性や意思決定が前提になりますが、実際にDXを実行する現場社員に対しては、スモールサクセスによる体験がDX推進に大きく寄与することになります。そのためにも小さな成功からスタートさせ、身近な変革から積み重ねていくことが、現場からDXを推進するエンジンになるのです。(参考:RPA開発スキルの習得方法はスモールスタートスモールサクセス

【DX推進のポイント③】社内でDXをコントロールする内製化発想

IT人材不足が叫ばれる中で、キーワードとなっているのが「内製化」です。

内製化は、デジタル技術による開発などを社内リソースのみで行うことを指します。内製化のメリットは、「市場や社内に合わせた開発適応力の向上」「社内ノウハウの蓄積」「外注コストの削減」などが主に挙げられます。

そのような観点から、大手企業を中心にIT部門の専任体制を組成する事例化が進んでいます。しかしながら、限られたリソースや環境、DXに取り組むレベルによっては、同じような内製化は難しい場合があります。そのため、先述したようにスモールサクセス発想で、自社でできそうな内製化から検討する方がよいでしょう。

【内製化の対象例】
① 製品・業務システム開発(製品・サービス自体のシステム)
② 連携・自動化ツール設計&開発(RPAなどの業務自動化やシステム連携ツール)
③ 周辺業務アプリ・ツール設計&開発(業務の一部分をデジタル化するアプリケーション)

②においては、実際にスタッフの方が既存業務と並行する形で、自身の周辺業務からRPA導入に着手する例などもあります。また最近は、専門的なプログラミングスキルがなくとも開発できるノーコードツールなども増えています。
(参考:業務改善をより促進!!RPAを内製化させるための開発担当者育成のポイント / ノーコード/ローコード開発とは?~中小企業DXの強い味方~

このように、まずは自社でできそうな内製化から着手し、中長期的な視点のもと、その対象範囲を拡げることで段階的に内製化にチャレンジしていくことが可能になります。

今回は、最近の動向からDX推進のポイントとして3点をご紹介いたしました。これまで以上にDX化が加速する中では、自らトランスフォーメーションを起こし、主導権をもってDXの推進をコントロールしていく力が必要になるといえるでしょう。

下記資料では、間接部門におけるDXも含めた業務改善の中でよくあるお悩み3点とその解決方法をご紹介しています。ぜひ、本コラムと併せてご活用くださいませ。

間接部門

間接部門の業務改善を進めるために
気を付けるべき
3つのポイント

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