突然の任命!DX推進担当者になったらやるべきことは?
DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進は、変化の大きい現代のビジネスにおいて企業が競争優位性を維持し、持続的な成長を促進していくために重要なテーマとなっています。
昨今、DXに取り組み始めている企業は着実に増えてきており、企業として当然取り組むべきこととして認知されつつあります。しかしその一方で課題も明確化されつつあります。
一般社団法人日本能率協会が2022年12月にリリースした『日本企業の経営課題2022』 調査結果速報【第5弾】によると、すでにDXに取り組んでいる企業の8割以上が「DX推進に関わる人材が不足している」ことに課題を感じていると示されています。
つまり、DXを推進するのに十分な人材・リソースを社内で確保できている企業は少なく、誰しも突然抜擢される、もしくは誰かを任命しなければならなくなる可能性があると言えるでしょう。
そこで今回はDX推進担当者の役割や求められる人物像についてお伝えします。
DX推進担当者の役割と求められる人物像
DX推進担当者の役割は、自社内でDXを推進し企業成長と競争力向上を実現することです。
そのためにも、まずはDXの基礎知識を身につけることが重要です。ツールやデジタル技術のトレンドについて常に最新情報を収集し、そのメリットやデメリットを把握しましょう。
さらにそれらを理解した上で、経営陣と連携を取って経営計画を確認し、自社のビジネスモデルや業務にあわせた最適なDX戦略や計画を策定・実行していく必要があります。社内の関係者を巻き込み協力関係を調整していく必要もありますので、マネジメント能力とコミュニケーション能力が重要となります。
(参考:【フォーマット付】ガントチャートとは?~業務改善・DXの進捗管理に活用!~)
DXは一つの方法論ではありません。企業ごとに取り組み方が異なるため、自社にとっての最適なDX推進の方法を見つけることが必要となり、状況によっては新たな価値観を創出していくことも求められます。
DX人材の確保・育成の必要性
また、DXは一人で進められるものではないので、DX推進チームとして組織体制の整備が必要です。
DXに精通した人材(以下DX人材)の確保が必要不可欠になってきますが、先述のとおり現状ではその人材の不足が課題となっています。
DX人材の確保には、即戦力となるようなデジタル分野に特化した経験やスキルを持つ人材の採用や外部のサービスを利用して人材を確保することも一つの手段ですが、自社内での育成も積極的に行うべきです。
自社の事業や業務内容、システムを深く理解している社内の人員が対応することで、最適な社内調整や問題点の正確な把握、適切な業務改善を実施することができ、一貫性を保った自社に最適なDX化を実現できるからです。
DX人材の確保や育成に積極的に取り組むことで、自社に合った効果的なDXの推進を実現できることでしょう。
DX成功のカギ
デジタル技術の進歩により競争が激化し、新たなビジネスモデルやサービスが次々に生まれています。
DXを推進することで、現在の市場環境は急速な変化に対応するだけでなく、効率性の向上や新たなビジネスチャンスの創出など、企業の継続的な成長や競争力の維持・向上に近づくことができます。
(参考:中堅中小企業の競争力強化に向けたDX推進の3つのポイント)
DXは企業にとって不可欠な成長戦略であり、DX推進担当者はその成功に欠かせない重要な存在です。
DX推進担当者は、デジタル技術やデータ活用における知見や、自社の事業を理解しビジネスや組織の変革を進めていくための力が求められます。自身の役割を理解し、自社のビジネスモデルや業務に合わせた最適なDX推進方法を見つけ、効果的な施策を実施していきましょう。
(参考:今日から始めるDXプロジェクト~チェックリスト付~)
下記資料では、DX推進担当者の役割やDX人材の育成方法について具体的にご紹介しております。ぜひご活用くださいませ。