業務改善とは?
業務改善は、効率化や生産性向上などの目標を達成するために行われる重要な活動です。
業務改善のファーストステップは”業務可視化”です。
業務可視化とは文字通り「業務を可視化(見える化)する」ことで、業務改善においてはいかに正確に業務の実態を把握できているかがポイントになります。
本コラムでは、業務可視化に効果的な3つの可視化手段をご紹介します。
1:業務棚卸
業務棚卸とは、社内の業務を洗い出し整理する取り組みです。
業務体系表を作成することで、組織全体の業務の把握と管理の効率化が図れます。
さらに、この表をもとに業務の優先順位や改善策を検討することで、より効果的な業務運営を実現することができます。
<棚卸の手順>
①棚卸実施範囲の決定
業務可視化の目的に合わせて、棚卸を行う業務を決めます。
②棚卸の実施
対象業務の作業内容や手順、使用しているシステムや帳票について洗い出します。
③業務体系表の内容整理
洗い出した内容に認識齟齬が無いかを関係者で確認し、誰が見てもわかる資料にします。
(例:データの粒度感を揃え、表現を統一する)
2:業務フロー図作成
業務フロー図は、業務の流れや関係を図式を用いて表現するツールです。
業務フロー図を作成することで、業務プロセスの全体像を把握することができます。
これにより、業務のボトルネックや無駄な作業を発見し、改善の方向性を見つけることができます。
また、業務フロー図は複数人で業務を行う場合にも役立ちます。
業務に携わる各部署の動きや作業の流れを把握することで業務連携における課題を見つけやすくなり、共通認識を持ちながら改善を進めることができます。
業務フロー図を作成することが目的となってしまい、うまく活用できていないというお悩みをお伺いするも少なくありません。
作って終わりにしないためにも、「誰が、何のために使うのか」「どの業務についてフローを起こすのか」という2点を意識することが重要です。
3:工数管理
業務改善においては、工数管理が不可欠です。
工数管理とは、業務にかかる時間や作業量を計測し、効率的なリソース配分や作業効率の向上を図ることです。
たとえば、開発チームでの工数管理を考えてみましょう。
プロジェクトには複数のタスクや作業がありますが、それぞれのタスクにかかる時間を把握することが重要です。
作業時間の計測やタイムトラッキングツールを活用して、各メンバーがどのタスクにどれくらいの時間を費やしているかを把握します。
これにより、作業の優先順位を見極めたり、リソースの適切な配分を行うことができます。
さらに、工数管理をもとに進捗や負荷状況を可視化することで、プロジェクトスケジュールの効率的な管理や改善効果の数値的な評価が可能になります。
(参考:業務改善の成功の鍵となる業務可視化のキホン シリーズ③工数管理)