1.事例企業様の概要
Excel管理・紙管理が当たり前になっていた会社がExcel管理のリスクを低減させるための手段として、
あわせて生産効率アップのための手段として「基幹システム」を導入した事例をご紹介します。
これまでのやり方、慣習にとらわれず、導入するパッケージシステムに合わせて、
運用・ルールを柔軟に変えることで、システム導入の成功・Excelお化けの廃止に成功されています。
【金属プレス製品製造業 I社様】
■所在地:茨城県
■従業員数:約40名
■事業内容:大型射出成形機を使用したプラスチック製品とステンレス製手すりの製造・販売
2.基幹システム(ERP)導入の背景と課題
I社様は、現状でシステムを導入しておらず、Excel管理・紙管理を中心に業務を遂行しておりました。
なかでも重要な管理資料である生産計画資料や受注情報などは、いわゆるExcelのお化けになっており、
固まってしまったり、壊れてしまったり、が常態化していた状況という問題がありました。
にもかかわらず、ある特定の方しかメンテナンスができない、という状態だったため、
I社様は、5つの課題を解決すべく、基幹システム(ERP)の導入を決断されます。
【Excel管理により大きな5つの課題】
- ①.社内にムダな業務やアナログな工程がたくさん残っている
- ②.Excelや紙の情報が散在しており、二重三重業務が多い
- ③.煩雑なExcel管理が常態化している
- ④.時代の波に取り残されないよう、アナログ管理⇒デジタル管理へ
- ⑤.生産性をアップさせ、労働時間を短縮し、社員を笑顔に
3.Microsoft社の『Dynamics 365 Business Central』により、データの一元管理、脱属人化、効率化を実現
これらの課題の解消を目指すため、ERPのシステム導入を実施し、システム導入に成功されています。
脱Excelを図り、解消されたことで得られたメリットと成果につながったポイントを紹介します。
1)システム導入による効果(抜粋)は下記のとおりです。
〇各業務がバラバラにExcel管理されているため、一元管理ができていない
⇒受注・購買・販売・在庫・生産等の管理業務をシステムを通じて一元管理が可能になった
〇Excelが散在しており、二重三重入力が発生し、非効率化を生んていた
⇒各種データを一元化&二重三重入力を排除し業務を効率化に成功
〇複数の人が同じExcelを入力しているため、入力待ち等、作業効率が悪かった
⇒複数人での同時入力が可能となり、作業効率アップ!
〇同じことをやっているはずなのに、人によってやり方がバラバラになっていた
⇒システム導入により情報元が1つになることで、人為的ミスやトラブル等がなくなった。
〇受注と売上・請求の連携を手作業でアナログな形で対応
⇒1つのシステム上で受注と売上・請求がスムーズに連動!
〇生産指示と在庫が別管理となっているため、手配漏れが発生していた
⇒1つのシステム上で生産と在庫が連動しているため、在庫不足や手配漏れに気づくことが可能に!
〇現場担当者がそれぞれ異なるフォーマットのExcelや紙伝票を利用
⇒システムの導入をきっかけに、既存のExcelや既存伝票の見直し・標準化・効率化を推進!
〇製品に紐づく材料費・労務費・経費等の「製品別原価」が十分に管理できていなかった
⇒「製品別の個別原価管理」が可能に!
〇在庫の把握は毎月の棚卸で把握していた状況
⇒BOMのマスター化、パージの徹底入力により、システム内で理論在庫の把握が可能に!
〇生産計画や月末在庫金額の計算もExcel上で計算しており、Excelのメンテナンスが必要
⇒生産計画立案も在庫金額もシステムにて自動計算が可能になり、製品・仕掛品・部品・材料をそれぞれ評価することが可能に。
〇得意先別受注金額や売上金額などの分析は複数Excelを合算して作成
⇒ボタン1つで分析が可能に!
〇対外帳票のフォーマットがバラバラになっていた
⇒システムから発行される帳票を標準帳票に!
2)成果に繋がったポイント
ERP限らず、システム導入の際には、現状の業務を変更をすることは容易ではありません。
その中でも今回の基幹システム導入において、成果に繋がったポイントは、
『パッケージに合わせて、カスタマイズをせず、運用・ルールを柔軟に変える』を徹底されたことです。
これまでのやり方、慣習にとらわれず、パッケージに合わせて、運用・ルールを柔軟に変えました。
Excelのお化けもなくすことに成功しています。
4.データ経営が上手くいかない会社は何が悪いのか
I社様は基幹システム(ERP)の導入により、散在するExcel管理・紙管理から脱却し、生産性アップを実現することができました。
また、現在2名で行っているシステム入力を誰でもできるようにする(業務標準化)ことで、
属人化が廃止され、間接作業が軽減し、残業時間も削減された結果、人員の業務シフトへつなげることができました。
本事例を通じて、既存業務の中でExcel管理業務が多いことによるアナログな業務体質の問題がある中で、
データを一元管理させ、既存の業務プロセスにシステムを合わせるという観点ではなく、
あくまでシステムに業務を合わせるというスタンスが、システム導入における成功の重要なポイントとなります。
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当コラムでご紹介したパッケージ基幹システム
「Microsoft Dynamics 365 Business Central」の導入成功事例の詳細が学べる!
【下記1つでも当てはまる方は、是非ご参加ください】
■自社の基幹システムが古くなり、リニューアルに困っている(どこに相談していいかがわからず悩んでいる)企業様
■古い基幹システムの使いにくさを補うために、多数のExcelや紙帳票を現場で使用している(二重三重の業務や度重なる転記・手入力により、業務効率が上がらない)企業様
■直近で基幹システムの刷新を考えているが、新しいシステムの比較・検討のポイントがわからない企業様
■製造業での導入実績が豊富なパッケージ基幹システム(Microsoft Dynamics 365 Business Central)に興味がある企業様
■製造業におけるパッケージ基幹システム導入・活用の成功事例を知りたい企業様
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