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2025.10.29

【緊急コラム】「一元管理」をめぐる誤解とサイバー対策の勘所とは?

※本コラムは2025年10月31日現在での状況および見解です。

アサヒグループホールディングスやアスクルといった大企業で相次いで報じられたサイバー攻撃によるシステム被害のニュースは、皆様の耳にも届いていることでしょう。

この種のニュースに触れると、ERP(統合基幹業務システム)をはじめとする「一元管理の仕組み」に対する漠然とした懐疑や不安を抱く方もいらっしゃるかもしれません。

「情報を一箇所に集めることで、万が一の被害がより甚大になるのではないか?」—この疑問はごもっともです。しかし、結論から申し上げます。サイバーリスクが高まる時代だからこそ、「一元管理」のメリットを最大化し、リスクを適切にコントロールする経営判断が重要になります。

このコラムでは、報道された事例も踏まえ、「一元管理のメリットとリスク」、そして中堅・中小企業が今すぐ取り組むべき「サイバー攻撃への事前対策」について解説します。私たちが推奨するのは、一元管理の仕組みを安易に否定することではなく、適切なセキュリティ対策によってその「統合的な強み」を活かすことです。

1.「一元管理」のメリットと、攻撃対象としてのリスク

【メリット】事業継続性を高める「守りの一元管理」
ERPによる「データの一元管理」は、単に業務効率化のためだけにあるわけではありません。最大のメリットは、経営判断の迅速化や、事業継続の観点から「守り」を固めることにあります。

  1. (1)情報の正確性とリアルタイム性:部署ごとにバラバラだった情報を統合することで、情報の齟齬や手作業によるミスが減り、正しい現状把握ができます。
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  3. (2)業務プロセスの標準化と可視化:属人化していた業務プロセスがシステム上に定義され、誰でも業務を遂行できる状態になります。
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  5. (3)リスク発生時の「迅速な復旧・対応力」:システムが統合されていることで、障害や攻撃が発生した際の対応が逆に容易になるというメリットがあります。
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  • ■影響範囲の特定が迅速:バラバラのシステムでは、どこまで被害が及んでいるかを特定するのに時間を要しますが、統合システムであれば被害の全体像を一元的に把握できます。
  •  

  • ■復旧作業の効率化:復旧すべきシステムが特定されているため、バックアップからのリストアやシステム再構築の手順を一本化でき、復旧に必要なプロセスを明確に設計できます。広範囲の被害に直面した場合でも、統合システムは復旧の計画とリソース投入先を集中できるため、バラバラのシステムに比べて対応の指揮系統が明確になります。

 

【リスク】攻撃対象として魅力的な「金の卵」
一方で、情報を一箇所に集約する「一元管理」は、攻撃者にとっては「金の卵」です。

  1. (1)標的としての魅力度アップ:顧客情報、財務データ、生産ノウハウなど、機密性の高い情報が一つのシステムに集中するため、攻撃者は少ない労力で多大な成果を得られると判断します。
  2.  

  3. (2)侵害時の被害拡大:一箇所のセキュリティホールが突破されると、システム全体に被害が波及し、全業務停止や全機密情報の漏洩といった致命的な損害につながる可能性があります。

 

重要なのは、このリスクを恐れて「一元管理」を止めることではなく、「一元管理」を前提とした強固なセキュリティ対策を講じることです。

2.万が一に備える!中堅・中小企業のための事前対策3選

サイバー攻撃は、もはや大企業だけの問題ではありません。中堅・中小企業も多く標的とされており、「うちみたいな会社は狙われない」という認識は根拠なき過信と言えます。特に、サプライチェーンの弱点として狙われるケースが急増しています。

万が一、サイバー攻撃を受けた場合、システム復旧に数ヶ月、数千万円から数億円の費用がかかり、信用失墜による事業への打撃は計り知れません。だからこそ、大きく下記3点に緊急で取り組むことを推奨します。

(1) 「基本の徹底」と脆弱性の継続的な潰し込み
最新の高度な対策よりも、まずは基本を徹底することが最も重要です。攻撃者は基本的なセキュリティ対策が手薄な部分を狙ってきます。

  • ■パスワードの強化・多要素認証の導入:安易なパスワードの使用を廃止し、多要素認証(MFA)を可能な限り導入してください。
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  • ■OS・ソフトウェアの最新化(パッチ適用):脆弱性を修正するための更新プログラム(パッチ)を、遅滞なく適用してください。特にリモートアクセスに利用する機器の脆弱性は常にチェックが必要です。
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  • ■不審なメール対策と従業員教育:標的型メールは依然として主要な侵入経路です。不審なメールを開かない、添付ファイルを開く前に上長に確認するなど、定期的な教育を実施してください。

 

(2)多層防御の構築(EDR/クラウド)とデータの防護
攻撃を前提として、入口だけでなく「内部の検知体制」を強化し、データの防護を徹底します。

  • ■攻撃検知システム(EDR)の導入:従来のウイルス対策ソフトでは防げない侵入後の不審な挙動をリアルタイムで検知・隔離するEDR(Endpoint Detection and Response)の導入を検討してください。これにより、侵入されても被害が広がる前に攻撃の芽を摘むことができます。
  •  

  • ■クラウド活用による耐障害性の向上:物理サーバーへの依存を減らし、クラウド環境の活用を拡大してください。クラウドの持つ高い耐障害性と、データの多層バックアップ機能(イミュータブルストレージなど)を利用することで、ランサムウェアによるデータの改ざんや削除から、貴社の「命綱」となるデータを守ることができます。

 

(3)万が一に備える「出口戦略」:サイバー保険とBCPの準備
万が一、高度なサイバー攻撃を受けてシステムが停止した場合の対策(出口戦略)についても、事前に整理しておくことが、事業の継続を左右します。

  • ■サイバー保険への加入:復旧費用、損害賠償、対応費用などをカバーするサイバー保険への加入を検討してください。特に中堅・中小企業にとって、数千万円の復旧費用は事業の存続に関わります。
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  • ■BCP(事業継続計画)への組み込み:システムが完全に停止した場合、「どの業務を、どの情報(バックアップ)を使って、どういう手順で、誰が手作業で代替するか」という具体的な手順をBCPに盛り込み、訓練をしておくことが極めて重要です。

 

「一元管理」は、まさに貴社の未来を支える「強靭な背骨」です。この背骨をサイバー攻撃から守ることは、経営者である皆様の最も重要な責務となります。どうぞ、今回のコラムを機に、不安を「漠然としたもの」で終わらせず、具体的な「行動」へと変えていきましょう。

【皆様の会社でこのようなお悩みはありませんか?】

  • 昨今のサイバー攻撃のニュースを受けて、自社のサイバーセキュリティ対策について見直す機会を設けたい
  • ■現行システムが老朽化し、サポートの終了も間近に迫っているため、システムの刷新を考えている
  • ■システムが複雑化・ブラックボックス化し、業務の全体像を把握できない
  • ■部門ごとに異なるシステムを利用しており、データ連携が困難
  • ■情報システム部門やシステム担当者が不在、または専門知識を持つ人材が不足している
  • ■業務プロセスが標準化されておらず、非効率な業務(二重三重入力・転記・手入力など)が多い
  • ■属人的な業務が多く、担当者しか内容を理解していない
  • ■データ入力作業が多く、人的ミスが発生しやすい
  • ■データの可視化・分析が不足し、経営判断に役立てられない
  • ■部署間の連携がスムーズに行われず、情報共有が遅れる
  • ■在庫管理が正確に行えず、欠品や過剰在庫が発生しやすい
  • ■受注・発注管理が煩雑で、顧客対応に時間がかかる
  • ■会計処理が手作業中心で、時間と手間がかかる
  • ■経営状況をリアルタイムに把握できず、迅速な意思決定ができない
  • ■業務改善の必要性を感じているが、どこから手をつければ良いかわからない

 

上記のお悩みに1つでも当てはまる場合は、
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