目標達成に向けたコミュニケーション
年末が近づき、評価面談が行われる時期になりました。 年始に立てた個人目標の達成度を確認する面談の段階で、そもそもの目標を忘れていたことに気付くメンバーをよく見かける、というリーダーの方も多いのではないでしょうか。 目標管理は、会社の業績目標を達成し、メンバーの業務力を向上させていくために行うものです。そのためには、目標達成という成果を出すまでの間に、「試行錯誤」を経験することが必要です。目標管理が、「目標設定時」「結果報告時」のみ行われる状態では、目標管理によるメンバーの成長は起こりません。目標設定後に、意欲を保ちながら、メンバーの試行錯誤を促していくコミュニケーションを考えてみましょう。
定期面談を「育成機会」と考える
個人目標を、「個人のもの」ととらえて、評価面談時にのみ目標を確認する流れでは、なかなか目標達成に向けた取り組みを行う意欲は続きません。評価面談時以外に、短時間で良いので、目標の進捗を確認する面談を設けましょう。 目標が、日々、毎週などの単位で実施していくような項目の場合は、週単位や2週間くらいの期間で実施すると良いです。大きなイベントのタイミングや、取組期間中に1~2回ほど結果計測のタイミングがある場合は、1か月ほどの期間で良いでしょう。
リーダーは、年間着地でそのメンバーの方がどんな姿になっていたいのか、そのために達成したいことは何か、ということを把握しておきます。
面談時には、常にこの年間着地点に向かって施策を考えられているか、実行できているかを確認します。そして途中経過を見ながら、「もっと良いやり方」を見つけていく手助けをすることが大切です。
日常業務への進捗確認機会の落し込み
目標を忘れてしまうのは、通常業務と目標設定した業務を分けてとらえているからです。日々の業務報告や、会議での進捗報告に、業務上での工夫や気づきを盛り込んでもらうようにすると、日々の業務の中に目標達成の施策が取り込まれるようになっていきます。
具体的には、日報をリーダーだけではなくチームや部署のメンバー全員宛に送ったり、会議の席で年次の浅いメンバーでも、何か一つは全員が関わる業務についての進捗報告を入れる、というやり方です。
単に「今日やったこと」「数字の報告」だけでなく
・目標値(個人でも、部門でも)
・結果
・結果を出すために行った事
を3点セットで記載してもらいます。その報告に対してメンバー全員でコメントが返せるとベストですが、最初はリーダーからのみでも良いでしょう。励ましでも具体的なアドバイスでも良いので、行っていることを「見ている」ことが伝わるようにしましょう。
目標達成意欲が持続する環境づくり
目標達成の取り組みとは、実は、通常業務の「やり方」を変化させていくことです。日々の業務の中でより成果が出せるやり方を見つけていくことが年間での成長に結びつきます。
通常業務をただ「やる」のではなく、目標と照らし合わせたやり方に変えながら行うことが、目標達成に向けた取り組みとなっていきます。
自分が実行していることを見ていてくれる人がいると認識してもらい、試行錯誤をサポートしてもらっているという安心感が、日常業務の中での工夫の意欲につながります。目標が個人的なものとしてとらえられていると、やってもやらなくても自分の問題という認識になってしまいがちです。
日々、あるいは定期的な報告・確認の仕組みづくりで、目標達成は「一人で」行うことではなく、リーダーと二人三脚、あるいはチーム全体で行うのだと感じられるようなコミュニケーションをとることが大切です。
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