バックオフィス部門の業務は放置すると肥大化する
バックオフィス部門のスタッフの考え方や業務には、下記のような性質があることが多いです。
①多くの仕事をこなすことが大切だと思っている
②より細かい仕事を重要視する
③部門間で業務が重複する
そのため、バックオフィス部門の業務は、放置すると肥大化しやすいという特徴があります。
肥大化している状態になると、日々の業務を回すことに忙殺されてしまい、「与えられた仕事をこなす」ことに意識が向きやすくなり、生産性や問題解決に対する行動が後回しになります。
この状況が長引くことで、業務のブラックボックス化・スタッフ疲弊感にもつながります。
バックオフィス部門のコスト削減や生産性向上が叫ばれていますが、業務フローの整備やITツールの導入を検討する前にまずはそれぞれの業務の目的を考え、理解することが大切です。
その業務の目的をスタッフ全員が理解しているか?
業務には必ず3つの要素があります。
・業務の目的
・業務に携わる人
・業務のやり方
生産性をあげようとした際、業務においての「やり方」に注目しがちです。
しかし大切なのは、その業務においての「目的」です。
特にバックオフィス部門のルーティン作業が中心になる業務においては、やり方のみが引継ぎをされていて、その業務の目的・必要性が現場のスタッフに伝わっていない場合が少なくありません。
登録などの単純な作業であっても、「なぜその情報を登録する必要があるのか?」といった、その業務が存在する意味・生み出すべき価値があるはずです。
目的を失ってしまった業務は、適切なタイミング・処理での業務にならず、無駄な作業や無理なフローを生み出します。これがバックオフィス部門の業務・組織が肥大化する一つの要因となります。
生産性を意識したバックオフィス部門にするためには、業務の目的を理解したスタッフによって業務のやり方を変化させていく必要があるのです。
業務の目的を理解することが生産性向上への第一歩
ひとつひとつの業務を紐解いていくと、業務のつながりが明確になります。それにより業務改善へとつながり、生産性向上を実現することができます。また、そこで働くスタッフ自身も、目的に沿った必要な業務に注力することができるようになり、業務だけでなく「人」の面でも生産性向上につながります。
まずは、自分たちが日々行っている業務の目的をしっかりと見つめなおす時間を取ることが、生産性向上への第一歩です。目的意識を持つということは当たり前のことのようですが、バックオフィス部門やルーティン業務になると、急に見落とされがちです。
日々蓄積してしまう非効率・無駄な業務を削減するためにも、一度足を止め、改めて業務の目的を理解・共有する時間を取ることをお勧めします。
下記の資料では、間接部門(バックオフィス部門・管理部門)が抱えやすい課題とその解決ポイントについてより詳しく解説しています。間接業務の生産性低下の一因である「業務の属人化」についても解説しておりますので、是非併せてご覧ください。