成長促進ツールとしての目標管理
バックオフィス等の間接部門の評価指標として目標管理を導入している企業も増えてきています。
目標管理は会社のビジョンやミッション等を基に個人の目標を設定し、その達成度や結果を評価として反映することで評価ツールとして使用することができます。
一方で、メンバー目線で考えると、無理な課題で評価を落とされるのではないか、ノルマを負わされているような気分になり前向きになれない、など目標管理に対して後ろ向きな方もいるかもしれません。また、バックオフィス部門では定型的な業務も多く、具体的に目標を設定するのが難しいと感じる方もいるでしょう。
しかし、評価ツールとしての活用は目標管理の一つの側面に過ぎません。目標管理は「社員の成長促進ツール」として活用することができ、社員の成長を促すことが会社の成長へとつながります。
(参考:成功する業務改善の進め方とは)
目標設定でリーダーがすべきこと
まず、リーダーが初めにするべきことは、メンバーとの目標管理に対する認識統一です。
評価するためだけに目標を設定するのではなく、メンバー自身が成長するための計画書・未来設計図であることをしっかりと伝え、メンバーの主体性を引き出す必要があります。
その次に、メンバーが目標を設定するにあたり必要な情報を共有します。
具体的には下記の内容です。
・会社・各部門のビジョンやミッションなどの目指すべき方向性
・会社・各部門のKGIやKPIなどの数値目標
・目標管理のすすめ方や評価指標
これをただ伝えるのではなく、メンバーが自分の業務と紐づけて理解し、すべきことを明確に思い描けるようにかみ砕いて説明することが重要です。その上で、メンバー自身に目標を考えてもらうことで、目標達成に向けての努力を引き出すことができます。
目標を実行へ導く「面談」
面談には主に3種類あります。
① 目標設定面談
② 経過面談
③ 結果面談
目標設定面談では、メンバーが考えた目標に対して会社や部署の目指すべき方向性に貢献できる内容であるか、評価可能な内容になっているかなどを確認します。ここでゴールイメージをすり合わせることで、メンバーに伴走できる環境を整えます。また、リーダーの考えに寄せるのではなく、メンバーの考えから目標へ導くことでメンバーが主体性も持って実行できる内容にすることも重要です。
経過面談では、設定した目標の達成度を確認し必要に応じて軌道修正を行います。ここで会社のビジョンやミッションなども併せて再確認することで、業務に追われて忘れがちな長期的な目的や仕事の意義なども再認識でき、働くモチベーションに繋がります。
結果面談では、達成可否や達成度を確認するだけではなく実際に行ったアクションも確認しましょう。アクションを確認することで、その結果に至った要因や次の目標に向けた改善点なども把握することができ、メンバー自身が成長へ向けた試行錯誤をするきっかけになります。
これらの面談は必ずしも一回ずつということではなく、業務の状況や目標の大きさなどから適宜判断しながら実施していくことも大切です。
リーダーはメンバーの伴走者
会社の成長には社員の成長が欠かせません。
リーダーは伴走者としての姿勢を示し、目標を応援することで、メンバーの目標達成に向けたアクションを支えることができます。そのアクションの繰り返しで仕事の枠組みやできることの範囲が広がり、メンバーもその実感を得ることで成長します。
目標管理は評価ツールとしてだけではなく成長促進ツールとしても活用し、リーダーはメンバーに対して目標を実行へ導く関わり方をすることが大切なのです。
下記資料では正しい目標設定や目標を実行へ導く面談についてより詳細に説明しています。実際にご利用いただける面談チェックリストも付いておりますので、ぜひご活用くださいませ。