バックオフィス部門の生産性の指標とは
バックオフィス部門・間接部門・スタッフ部門と表現される部署は、企業においては稼ぐ力より生産性を問われます。しかし、バックオフィス部門の特性として「目に見えない貢献や活躍」が多いことから、成果の数値化が難しく、売上や粗利といった定量指標も定めにくいため、生産性を意識しづらい傾向があります。その結果、業務分担・人員配置の適正が図れず、業務の肥大化や残業の常態化を招きます。
バックオフィス部門においては、「ヒトの力=工数」が一番の資源であり、適正な工数を業務に投入できているかが生産性の指標となります。
バックオフィス部門の生産性向上のための第一歩は、工数をどこにどれくらい使っているかの把握です。ヒトの力(工数)は有限の資源です。それを最大にそして最適に使う必要があるのです。
バックオフィス部門での可視化に必要な3点とは
バックオフィス業務やスタッフ業務と呼ばれるものは、業務改善・生産性向上というテーマが常にあります。しかし、それに向けて動いている中で、「工数を把握する」という視点が抜け落ちやすいです。
バックオフィス部門においての可視化は、下記の3つが必要です。
・何を(業務一覧)
・どうやって(業務フロー)
・どれくらい(工数管理)
業務一覧や業務フローを作り、業務改善を行おうとしても、それに「どれくらいの時間をかけているのか?」という指標がなければ、業務改善の成果も図れません。工数管理も含めてしっかりと業務を可視化して把握し続けることで、業務改善方法の検討要素になります。逆に、工数を把握していない状態だと、なんとなく業務改善を行うことになり、成果が見えず、意欲が続かないという状況になりやすいです。
しっかりと工数管理も含めた可視化を行うことで、業務改善・生産性向上につながるのです。
業務が見えづらいバックオフィス部門だからこそ工数管理の導入を
自社・自部門のメンバーが業務に対して、「誰が何にどれくらい時間をかけているのか?」をしっかりと把握すること。これが、工数管理です。
工数管理と聞くと、プロジェクト型の業務や製品開発などで使用するイメージを持たれるかもしれませんが、バックオフィス部門でも導入可能です。バックオフィス部門の業務に対してしっかりと項目分けを行い、各人が工数を入力することにより、それぞれの業務ごとにどれくらいの人がどれくらいの時間で対応したのかが把握できます。
工数管理を取り入れることで、業務が可視化されたデータとなり、経営側もバックオフィス部門の生産力を認知することが可能となるのです。
自分たちの力(=工数)をその日、何の業務にどれくらいの時間を使ったのか?
メンバーにも感覚ではなく、しっかりと日々の報告として入力してもらうことで、自分たちの価値や仕事の成果を意識して働いてもらうことにもつながります。
より生産性をあげて企業に貢献できるバックオフィス部門になるために、工数管理を導入していきましょう。工数データの基本的な活用方法や分析視点もご紹介しています。