RPA導入に成功した企業は1割以下
RPAに関する情報をインターネット上で目にする機会が増えてきました。 それだけRPAというキーワードが話題となっており、 その背景にはDX化の推進という社会の大きな流れが見えてきます。 一方で、RPAの導入に成功している組織は10%に満たないといわれています。 一体何が原因で多くの組織が失敗に陥ってしまっているのでしょうか。
・とりあえずRPAツールを購入したが、何から着手すればよいかわからない
・RPAの推進を内製化できず、日々のエラーに対応できなかった
・導入責任者や担当者が明確になっておらず、導入が頓挫してしまった
これらがRPA導入失敗の大きな原因となっています。 共通していることは、事前にRPA導入後を想定できていなかったということです。
失敗しないためには導入前の準備が大切
RPAツールを購入した後、業務効率化に向けていざ開発に取り掛かると事前には想定していなかったことが発生し、その対応に追われてしまうことがあります。 その結果、時間をかけるべきRPAの開発に関与する時間の確保が難しくなってしまいます。 次第にRPA導入・開発から離れてしまい失敗に繋がってしまうのです。
では、失敗しないためには、いったいどうすればよいのでしょうか。 RPAに関する様々な情報の中で、事前準備の大切さが強調されています。 その中でも、RPA導入に失敗しないための最初の一歩として、 「業務の棚卸」が重要な役割を果たすとされています。 今回のコラムでは、「業務の棚卸」に着目してご説明いたします。
RPA導入成功のための最初の一歩 『業務の棚卸』とは
日々の業務は様々な要素で構成されています。 その中で代表的な要素としては
・担当部署 ・担当者 ・システム ・頻度 ・工数 ・業務概要 ・情報の経路
といった項目が挙げられます。 RPA導入前の事前準備として業務の棚卸を行う際には、上記の項目を基準に業務を整理して可視化することが重要です。 そうすることによって、RPA導入に適した工程がわかるようになります。 いきなりRPAを導入するのではなく、業務の棚卸というステップを介することで、業務全体を見直すきっかけにもなります。 余分な確認作業や紙で出力する必要がない工程などを発見することができるため、業務の棚卸をする中で、RPAでの業務自動化以外でも様々な業務改善方法が見えてきます。
棚卸を行うことで得られるメリット
前述の通り、業務の棚卸を行うことでRPA導入が円滑になる以外にも、多くのメリットが得られます。 業務の全体像を把握することで、自社業務の再確認ができるため、ブラックボックス化した業務を可視化することができ、標準化・マニュアル化にも取り組むことができます。 その結果、属人的になってしまっている業務の標準化に繋がります。
また、棚卸をして業務を可視化することでRPAを導入するよりも最適な解決策が見つかることもあります。
・業務規模が大きいためシステムを導入した方が効果が大きくなる
・業務担当者の割り当てを見直して業務フロー全体を改善する
・重複した業務を発見できたり、そもそも不要な業務を断捨離することが可能になる
・効率化を妨げていた工程を発見することで、情報のデジタル化等を進めることができる
これらのように、RPAの前準備として業務の棚卸を行うことで多くのメリットを得ることができるのです。業務の棚卸に着手して、RPA導入後をより具体的にイメージしてみてはいかがでしょうか。
下記資料ではRPA導入の事前準備としての業務の棚卸についてより詳細に説明しています。バックオフィス業務の棚卸用フォーマットも付いておりますので、ぜひご活用くださいませ。